PMDG737NGX オートブレーキ設定~カーゴファイアーシステムテスト

このページでは、オートブレーキの設定、エンジン関係のBUGセット、カーゴ・ファイア・システムのテスト等を行います。

中央のMAIN INSTRUMENTパネルにある、オートブレーキの設定を、「RTO」(Reject Take Off)ポジションにします。「AUTO BRAKE DISARM」ライトが点灯し、その後消灯することを確認します。

Auto Brake Switch

「RTO」を選択すると、離陸中断の際(離陸滑走中にスラストを戻したり、またはリバースをかけた時)、最大の圧力でオートブレーキがかかります。

「AUTO BRAKE DISARM Light」は、以下の場合に点灯します。

  • RTO時や着陸時に、スピードブレーキ・レバーを「DOWN DETENT」の位置に移動したとき(RTOや着陸の時、スピードブレーキは自動的にUPになりますが、それを意図的に「DOWN DETENT」の位置に戻した場合に点灯します)。
  • RTO時や着陸時に、マニュアルブレーキを適用したとき。
  • RTO時や着陸時に、スラストレバーを進めたとき(タッチダウンから3秒間を除く)。
  • 「RTO」を選択して着陸したとき。
  • 地上において「RTO」を選択したとき(1~2秒間点灯後、消灯します)...今回の操作ですね。
  • オートブレーキシステムに故障があるとき。

「ANTISKID INOP」ライトが消灯していることを確認します。「ANTISKID INOP」ライトは、タイヤのスキッド・モニターリングシステムに故障があるときに点灯します。ANTISKIDはAUTOBRAKE動作中に働くシステムで、タイヤの滑り、ホイールロック、ハイドロ・プレーニングの防止のために働きます。

ANTISKID INOP Light

「N1 SET」ノブ、「SPD REF」ノブが「AUTO」のポジションにあることを確認します。

N1 SET Knob、SPD REF Knob

「N1 SET」ノブには、外側のノブと内側のノブがあり、今回確認するのは外側のノブになります。このノブを「AUTO」にすると、NDエンジン表示の「Reference N1 Bugs」を、FMCで設定された値とします。「Reference N1 Bugs」は下のキャプチャーの緑色のBugです。

N1 Reference Bugs

「N1 SET」の内側のノブは、この値を手動で設定するときに使用するロータリースイッチです。

「SPD REF」ノブにも、外側のノブと内側のノブがあり、同様に外側のノブを確認します。このノブを「AUTO」にすると、エアスピード・インジケーターに、FMCで設定された「V1」スピードや「V2」スピードのバグを表示します。内側のノブは、手動で設定する時に使用するロータリースイッチです。

「バグ」とは

バグ」は英語で「虫」のことですが、ここで「バグ」と言っているのは「目印」のことになります。N1 LIMITの値やV1等の値の「目印」をインジケーターに表示しているわけです。

昔のアナログ計器の航空機では、例えばアナログのスピードメーターに、パイロットが手動でV1速度等を設定できる「目印」が取り付けられていました。この目印は小さな三角形をしていて虫のように見えたため、「バグ」と呼ばれるようになりました。デジタル計器になってからは「虫」の面影はありませんが、そのまま「バグ」と呼ばれています。

「FUEL FLOW」スイッチを右クリックして「RESET」のポジションにします。クリックを放すと「RATE」のポジションに戻ります。
このスイッチを「RESET」にすると、「FUEL USED」を「0」にリセットする等が行われます。通常のポジションの「RATE」では、エンジンへの燃料流量を表示します。

FUEL FLOW Switch

両方のエンジンDUを確認して、現在の状態が表示されていること、異常が無いことを確認します。

UPPER ENGINE DU
Lower Engine DU
LOWER ENGINE DU

MFDの「C/R」(Cancel/Recall)ボタンをPUSHして、「AUTOLAND STATUS ADVISORY MESSAGE」が表示されないことを確認してください。

MFD Cancell Recall Button
Autoland Advisory Message

「AUTOLAND STATUS ADVISORY MESSAGE」は、上のキャプチャーで赤く塗りつぶしたあたりに表示されるメッセージで、以下のメッセージが表示される場合があります。

  • NO LAND 3 … カテゴリ3の自動着陸ができない時に表示されます。カテゴリ2での自動着陸は可能な状態です。
  • NO AUTOLAND … 自動着陸ができない時に表示されます。

次にカーゴ・ファイアー・システムのテストを実施します。【Shift】+【4】でセンター・ペデスタルを表示してください。黄色で囲われた部分のスイッチを操作します。

Center Pedestal

「TEST」スイッチをPUSHして、以下①~②を確認します。

Cargo Fire Test Switch

①火災警報ベルが鳴ること。

②グレアシールドにある「FIRE WARN」ライト/スイッチが点灯すること。

次に「FIRE WARN」ライト/スイッチをPUSHして、以下③~⑤を確認します。

FIRE WARN Switch

③グレアシールドにある「FIRE WARN」ライト/スイッチが消灯すること。

④火災警報ベルが鳴り止むこと。

⑤ARM「FWD」ライト、ARM「AFT」ライト、EXT「FWD」ライト、EXT「AFT」ライト、「DISCH」ライトが点灯していること。

上記のARM「FWD」ライト、ARM「AFT」ライトは、前方・後方貨物室で煙を感知したときに点灯します。
本当の火災の際は、このスイッチをPUSHして「ARMED」にした上で「DISCH」スイッチを1秒間PUSHすると、消火剤が排出されます。
緑色のEXT「FWD」ライト、EXT「AFT」ライトは、消火剤排出回路のテストスイッチです。

「TEST」スイッチを再度PUSHしてテストモードを解除してください。
以上でこのページの解説は終了です。