このページでは、ファイアー・ワーニングのテストを行い、APUを始動します。
ファイアー・ワーニングのテスト
エンジンとAPUのファイアー・ワーニングのテストを行います。このテストは、一日の最初のフライトの時にのみ必要です。
実際のフライトでは、ファイアー・ワーニングのテストを行う前に、地上クルーに通知することがとても大切です。ファイアー・アラームは機体外部でも鳴るため、テストを行うことを知らされていないと、地上クルーはメインギアの位置にある消火レバーを引いてしまいます。消火レバーが引かれると、APUは消火処理によって破壊されてしまいます。
【Shift】+【5】で、「Overheat/Fire Protection Panel」を表示します。

両方の白い「OVHT DET」スイッチが、「NORMAL」ポジションにあることを確認します。オーバーヒート/火災の検出器はA系、B系があり、「NORMAL」ポジションでは両方の検出器がアクティブになります。

「1」「APU」「2」のファイアー・ハンドルが押し込まれている(引かれていない)状態であることを確認します。この確認は、バーチャルコックピットで実施すると分かりやすいです。

故障検出系のテスト
「TEST」スイッチを左クリックし、「FAULT/INOP」ポジションで保持します。左クリックしたままマウスカーソルをスイッチの外に移動させ左クリックを放すと、「FAULT/INOP」ポジションを保持したままになるので、以降の確認がやりやすいです。

キャプテンのグレアシールドにある「OVHT/DET」のアナンシエーターが点灯することを確認します。また、No.1エンジンのファイアー・ハンドルの右にある「FAULT」ライトと「APU DET INOP」ライトが点灯することを確認します。


「TEST」スイッチを左クリックし、センター・ポジションに戻します。
エンジン・タイヤ火災の警報系テスト
エンジン火災とタイヤ火災の検知システムのテストを行います。
「TEST」スイッチを右クリックし、「OVHT/FIRE」ポジションで保持します。保持するやり方は、上記と同じです。

以下の①~⑤を確認してください。
①火災警報ベルが鳴ること。
②「1」「APU」「2」のファイアーハンドルが赤く点灯すること。

③「WHEEL WELL」ライトが点灯すること。このライトはメイン・ギアから出火した場合に点灯します。

④キャプテン・ファーストオフィサーのグレアシールドにある「FIRE WARN」ライトが赤く点灯すること。

⑤キャプテンのグレアシールドにある「OVHT/DET」のアナンシエーターが点灯すること。

次にキャプテンのグレアシールドにある「FIRE WARN」ライトをPUSHして、以下の⑥~⑧を確認してください。
⑥「FIRE WARN」ライトが消灯すること。

⑦火災警報ベルが鳴りやむこと。
⑧「1」「APU」「2」のファイアーハンドルのライトと「WHEEL WELL」ライトは点灯し続けていること。

消火システムのテスト
エンジンとAPUの消火システムのテストを行います。
ファイアーハンドルの右にある「EXTINGUISHER TEST」スイッチを左クリックし、「1」ポジションに保持します。
スイッチの下にある3つのグリーンライトが点灯することを確認します。

同じスイッチを右クリックして「2」ポジションに維持し、同様に3つのグリーンライトが点灯することを確認します。
以上で、ファイアー・ワーニング・システムのテストは終了です。「TEST」スイッチをセンターに戻してください。
APUスタート
APUをスタートします。APUは垂直尾翼の下に付いている小さなジェットエンジンで、機体に電力や圧縮空気を提供します。現在それらは地上設備から供給を受けていますが、APUをスタートした後は、地上設備を切り離します。
【Shift】+【6】でオーバーヘッド・パネルを表示します。
左側の「FWD FUEL PUMP」をONにします。これにより、加圧された燃料がタービンに送り込まれます。FWDポンプを使用するの理由は、AFTポンプより修理にかかるコストが安いからです。AFTポンプは主翼の構造内にあるためメンテナンスがFWDポンプより困難で、修理コストがFWDポンプより高くなってしまいます。

「APU Switch」を2回左クリックします。APUのスタート・シーケンスが開始されます。

APUのスタート・シーケンスには30秒ほどかかります。
APUのEGT温度(排気温度)モニターを見てください。スイッチを「START」にしてしばらくすると、EGTが上がり始めます。最初は急激に上昇し、800度程度になりますが、その後400度程度で落ち着きます。「LOW OIL PRESSURE」ライトが、EGT上昇の最初の頃に点灯しますが、通常です。

間もなく、「APU GEN OFF BUS」ライトが青く点灯します。 APUからの電力が利用できるようになりました。

2台の「APU GEN」スイッチを左クリックして「ON」にします。

これで、機体への電力供給が、地上設備からAPUに切り替わりました。
「SOURCE OFF」ライト、「TRANSFER BUS OFF」ライトが消灯していることを確認します。

これで、APUスタートは完了です。